
対象疾患
対象疾患
ストレスが原因で心身に様々な症状が現れる状態です。精神面では不眠や不安や抑うつ、身体面では動悸や頭痛などが起こることがあります。治療では、ストレス因を取り除く環境調整と十分な休養が重要です。対処療法として、症状に応じて薬物療法も行います。ストレス因からすぐには離れられない場合、そのままにしておくと症状が慢性化してしまうこともあります。当てはまるかな、と感じた時はお早めにご相談ください。
眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込む、集中できない、何をしても楽しめないといった症状が続く状態です。精神的・身体的ストレスが重なることで脳のエネルギーが欠乏し、ものの見方や考え方が否定的になる傾向があります。治療は主に抗うつ薬が用いられますが、十分な休息が何よりも大切です。早めに治療を始めることで治療期間が短くなり、早期の回復が期待できるため、無理をせず、早めに専門家に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
双極性障害は、活動的でハイテンションな躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返す病気です。躁状態では、睡眠が少なくても元気で、人の意見を聞かず無謀な行動を取ることがあります。一方、うつ状態では気分が重く、無力感や自己嫌悪が強まります。治療には、薬物療法と精神療法が重要で、特に薬の使い分けが難しい疾患です。うつ病に効く薬は、双極性障害のうつ状態には効果がありません。早めに専門家に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
寝つけない、途中で何度も目が覚める、早朝に目が覚める、熟睡感が得られないなどの症状が続き、日中に倦怠感や集中力の低下を引き起こす状態です。日本では約5人に1人が不眠症に悩んでおり、加齢とともに増加し、特に女性に多いとされています。治療には睡眠リズムや生活習慣の改善を行い、必要に応じて睡眠薬を使うことがあります。不眠が続くと、うつ病など別のメンタルヘルス不調に繋がることもあり、早めの対処が必要です。
パニック障害は、突然の動悸や息苦しさ、めまい、発汗、窒息感、手足の震えなどのパニック発作が起こり、生活に支障をきたす状態です。発作は20~30分ほどで治まりますが、「また発作が起きるのではないか」という予期不安から、次第に外出自体が困難となってしまうことがあり(広場恐怖)、特に電車や人混み、エレベーター等を避けるようになる方が多いです。治療には抗うつ薬や抗不安薬による薬物療法と、認知行動療法などの精神療法の併用が効果的です。
人前での発言や初対面の人との接触など、注目を集める状況で強い不安や恐怖を感じる病気です。この不安は、手足の震えや発汗、赤面、声の震えなどの身体的症状を伴い、それが恥ずかしいと感じるために、次第にそのような状況を避けるようになります。治療には、抗うつ薬(SSRI)や抗不安薬の薬物療法が有効で、これに加えて認知行動療法を併用することもあります。不安を抱きやすい考え方のパターンを変えたり、不安の対処法を工夫したり、不安に慣れる訓練を行うこともあります。
脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることで、幻覚や妄想、思考の混乱といった症状が現れ、日常生活に支障を来す病気です。主な症状には、周囲に誰もいないのに声が聞こえる、監視されていると感じる、思考がまとまらない等があります。治療は抗精神病薬を中心とした薬物療法が基本となります。加えて、心理社会的な支援や作業療法も併用し、社会生活機能を維持・回復を図ることも重要です。症状の進行を防ぎ生活の質を保つためには早期発見と早期治療が不可欠です。
自分の意思に反して本来は些細なことや無意味な考えが頭から離れず、その不安を解消するために同じ行動を繰り返してしまう病気です。例えば、汚れが気になり何度も手を洗ったり、鍵を閉めたか何度も確認するなどが典型的な症状です。治療には、抗うつ薬(SSRI)を使った薬物療法と、強迫行為を抑える「曝露反応妨害法」などの認知行動療法の併用が効果的です。症状が辛く日常生活に支障が出ている場合はご相談ください。
認知症は、脳の神経細胞が徐々に機能低下することで、記憶や判断力が低下し、日常生活に支障をきたす病気です。アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症が代表的で、根本的な治療法は確立されていませんが、症状の進行を遅らせる薬物療法や、周辺症状の治療が行われます。早期発見と適切なケアが重要で、診断を受けることで介護サービスの利用も可能です。認知症はほとんどがご家族の方が気付かれます。少しでもおかしいなと思うことがある場合は、お気軽に当院へご相談ください。
主に閉経前後の期間に、ホルモンバランスの乱れにより心身にさまざまな不調が現れる状態です。症状には、イライラ感や不安感、気分の落ち込みといった精神症状、動悸やのぼせ、発汗異常などの身体症状があります。治療にはホルモン補充療法が効果的ですが、更年期による不安やイライラなどの精神症状が強い場合は心療内科での薬物療法が必要な場合もあります。生活習慣の改善と併せて、心と体のバランスを整えることが大切です。(当院ではホルモン補充療法は対応できませんので婦人科を紹介いたします。)
月経前症候群(PMS)は、月経が始まる数日前から心身にさまざまな不調が現れる状態で、症状は月経の開始とともに軽減します。約8割の女性が何らかの症状を経験し、その中でも特に精神的な不調が強い場合は、月経前不快気分障害(PMDD)と呼ばれます。PMSやPMDDの治療には、生活リズムの改善や症状に応じて漢方薬、抗うつ薬、抗不安薬、低用量ピルなどの薬物療法が行われます。それぞれの症状に適した治療法を選び、効果的に対処していくことが重要です。
大人の発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などがあり、これらの特性が対人関係や仕事において困難をもたらすことがあります。幼少期に診断されないまま大人になると、社会生活で悩むケースも少なくありません。ASDでは対人コミュニケーションの困難や強いこだわりが、ADHDでは不注意や多動性、衝動性が主な特徴です。治療には環境調整や薬物療法があり、ASDには二次的な不安やうつに対する薬物療法、ADHDには直接的な薬物療法が効果的です。これらの特性を理解し、その方に合った環境や生き方を共に見つけ、より良い生活を送るためのサポートを提供します。発達の凸凹を個性として受け入れ、より生きやすい生活を築く手助けができればと思います。